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アナログな私ですがブログを
開設しました!!

どうぞ、ご覧ください。

フェアトレードの店「大地」開店25周年

二五年前の五月二五日、「大地」という名の小さなお店を開けました。名付け親は私の親友菊谷さんの夫で、「扉を開ければ広大な大地の広がる第三世界のイメージ。その世界を遠く望む窓となり、そこに暮らす人々との架け橋ともなる店」という意味が込められています。
 とても素敵な名前で喜んでいます。まさに、「大地」の商品はすべてアジア・アフリカの大地から生まれたものばかりです。地球の大地で繋がっている店ということになります。

 また、「大地」のロゴマークをデザインしてくれた梶原玲子さんは、「両サイドの木は店を開く心意気の表現」と言ってくださいました。

 この日のために、「大地」にとって大切なパートナー生産団体である、ネパールのNGOマハグテイやマヌシの代表からメッセージが届いていました。日本の消費者にフェアトレードの意義を伝え、現地生産者である女性を永年支援している「大地」は、生涯のパートナーである。これからも続けてほしい、という祝辞でした。

 今でこそ、フェアトレードという言葉はかなり普及してきましたが、私が始めた頃は「第三世界ショップ」といっていました。

 新聞で知って、初めて訪問したのがプレス・オールタナティブ(PA)というNPOでした。PAは、この分野における日本の草分けです。代表の片岡さんには中津で講演していただいたこともあり、大変お世話になりました。

 1980年代に日本でフェアトレードの店(団体)を開店したのは、わずか六店だそうです。あれから二五年たって、フェアトレードの店は今や二〇〇店以上になっていますが、現地の生産団体に商品開発をして注文をしているのは、今でも七件にすぎないという報告があります。

 「大地」は、消費者に最も近いところで鍛えたセンスをもって、現地の手仕事の良さを活かせるように努力し続け注文しています。

 課題は、オリジナルのいい物作りをしても、店舗とネットだけでは宣伝不十分という点です。是非ホームページで、流行に左右されない、個性的な「大地」商品を見てください。

記念イベントは 二部構成としました。 

昼間の第一部はフェアトレードの講演会。講師は大分大学教育福祉科学部教授財津庸子さんとWWBジャパン代表奥谷京子さん。


財津さんは、「フェアトレードと私たちの生活〜生産現場とフェアトレードタウンを訪問して」と題して、「消費者市民という意識をもってお買い物(消費)をすれば、経済が変わり、世界を変えることができます」と、バングラデシュの生産現場やイギリスの消費地フェアトレードタウンの様子をスクリーンに写しながら、わかりやすく話してくださいました。

奥谷さんは、この講演の直前に、被災地にソーシャルニットワークプロジェクトを起ち上げ、女性起業家1000人を輩出した方です。起業成功の極意を一冊の本にしたばかりでした。『奥谷京子の夢起業塾〜いざというときは女だ』(日本評論社)です。

 よくぞこれほどの大物講師が、ボランテイアで講演してくださったものです。二五年続けた私たち母娘への贈り物でしょうか。

夕方からの第二部は朗読ライブとフラメンコのパーティー。一九九六年に、東京の河野一平さんなどシャプラニール「ノデイの会」の人たちが描いてくれた壁画の前(駐車場)に80名を超える人が集ってくださり、大盛況でした。



京都の梶原玲子さんは、ポール・フライシュマンの「種まく人」の4話を朗読。心に染み入りました。

 フラメンコギターの植山俊之さんが静かな伴奏を添えてくれました。二人の呼吸がピッタリで感動的でした。二人のコラボは、私が突然提案したのでしたが、大成功でした。

岡田千年さん、上田和美さん、石川さんのフラメンコダンスでは異国情緒を味わいました。
何でも思いつきで軽くやってしまう私ですが、たまにはそのノリが良い結果をうむこともあるようです。
「大地」のひよこ豆カレーやから揚げ、梶原和嘉子さん特製の煮豆、ジンジャーエールなどで楽しんでいただきました。
「私って幸せだなあ」と、集まってくださった皆さんのお顔を見ながら、しみじみ思いました。
私が「大地」を始めた動機は、当時、日本のODAが世界第二位になったにもかかわらず、むしろ、被援助国で問題が多発し、真の援助は市民の側からでなければと考えたこと。
 中津の街には大型店の進出が相次いで、旧来の商店街が岐路に立たされ、私の家業だった家具と洋服の店白鳥も転機を迎えていたこと。競争でなく、アジアの人々と共生する生き方に、仕事を通して取り組んでみたかったからです。

 選択の根底には松下竜一さんの「暗闇の思想」がありました。「誰かの犠牲の上にしか成り立たない文化生活ならば、その文化生活をこそ問い直すべきではないか」という考えです。最初に取り扱ったのは、たまたま、新聞に紹介されていた市民援助の手工芸品などフェアトレードの商品でした。

 この日のために、遠来の講師の方々はもちろん、シャプラニールの初期駐在員だった伊東さん中本さんも来てくださいました。

25年間支えて下さった皆さん、本当にありがとうございます。

現地の生産者からは、「お金の寄付より仕事を」、「継続的な仕事でないと貧しさからは抜け出せない」といった生の声が届いています。

自立的に生きようとして頑張っている人々と手を繋ぎ、応援しているのがフェアトレード「大地」です。
「スモール イズ ビューティフル」を信念として、これからも母娘でぼちぼちやっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

第二部の参加費の収益全額五万円は、NPOシャプラニールの40周年記念募金に寄付させていただきました。

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