|
||||||||
今から輝く羅漢寺・中津城石垣などの歴史遺産 11月19日、本耶馬渓町の風物館で開催された羅漢寺展を記念して、別府大学教授飯沼賢司さんの「東アジアにおける羅漢信仰」と題する講演がありました。 羅漢寺がその禅文化の拠点であったことを示す史跡が、最近の調査で判明したそうです。文化庁も注目している未指定の国宝級文化財が多数残っているということです。 国東半島、宇佐神宮、羅漢寺の一帯が日本の仏の里として海外にも発信され、奈良や京都に次ぐ山岳仏教、禅文化のルーツとして、今後ますます光を発していくことになるのかも知れません。 羅漢寺は住職が亡くなったあと、女医である奥さんが守ってきたようですが、娘さんの一人が「700年続いてきた羅漢寺の歴史を絶やすわけにはいかない」という想いで剃髪し、現在、名古屋で修行中とのことです。来年には後継住職として帰ってくると聞いています。 11月23日、NHKニュース(全国放送)で、中津市が復元した400年前の石垣の見学と時代別石割り実演などが放映されました。福岡などから200人を超す方々の参加があって、天守閣の入場者も特別多かったそうです。 中津城といえば、売却問題で有名になり、議会でもそんな論議ばかりでとても残念に思っていました。せっかく厳密に復元したのですから、本物の文化財として石垣のことをもっと発信し、市民の誇りとして後世に伝えたいものです。 自性寺や新魚町の「お囲い山」も、西日本一といえるほどに城郭の基礎が残った史跡だそうです。これらは全国的にもまれなほど良好な状態を保っており、文化庁も注目しているのだそうです。 中津城石垣、羅漢寺、永岩城趾などの歴史遺産や福澤諭吉、朝吹英二といった人の事績が発掘・保存されると同時に、その価値を理解し、情熱をもって後世に伝えようとする人が育っていることは、何よりもうれしいことです。これはとても大切なことで、地元にそうした人材がいなければ、存続はなかなかむずかしいと思います。 世界遺産に登録されている、ナポリ王カルロ7世のカゼルタ宮殿はヨーロッパ最大の建築だそうですが、その庭園を守り続けたのは庭師たちだったそうです。庭園内の果樹を売ったりしながら守り続けたということです。 見えないところで支え続ける無名の人々が地域にいたからこそですね。その点で中津の未来は明るいと思っています。 |
||||||||
Copyright c Suga Rumiko All Rights Reserved | ||||||||