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30億の新野球場建設って何のこと?
市の計画は8.7億で市負担は1.1億
中津市内のあちこちに「30億の新野球場建設より特別養護老人ホームを」「小中学校にエアコンを」「道路の拡幅を」などの看板が立っています。もちろん設置者の個人名入りですが。
選挙前には数人の方々からこの件でお問合せがありました。手にしたチラシに「野球場に賛成議員と反対議員」の名前が書かれてあって、私の名前が賛成の方に書かれていたそうです。私が賛成したのは今年度の中津市一般会計予算394億円です。この中には城北中学校の建て替え、豊田小学校の建て替え、子宮頸がんワクチン助成費など私も議会で提案した保護者要望もありました。野球場建設費などが単独で計上されてはいません。野球場を含めた総合運動公園事業関係では実施設計費の4053万7千円です。
何故この計画があがってきたのか。中津には桜の名所で有名な大貞公園があります。2002(平14)年に水の杜構想として計画され2004(平16)新貝市長に変わってから中津市スポーツゾーン計画基本構想市民委員会の答申に基づき、大貞総合運動公園として2005(平17)年より整備中です。すでにダハツアリーナ(体育館)は完成し、国体会場としても利用されました。今後は厩舎団地の跡地を硬式野球場、グランドゴルフ、駐車場、多目的広場などの計画が進められています。総事業費は29.3億円で野球場はそのうちの8.7億円です。財源は公園事業へ国の補助金が11.2億円、合併特例債が17億円、市の負担6.2億円で野球場のみの市負担は1.1億円を見込んでいます。
そもそもこの計画の最大の目的は競馬廃止時の借金の整理です。2002(平14)年の廃止時32億円が必要だったのですが、市の会計には15億円しかなく、残りの17億円は中津土地開発公社に競馬場の土地を買い取らせることで一旦清算しました。毎年その支払利息だけでも1000万円を超し今や1億円以上となっています。そのうちの3億5千万円はダイハツアリーナやコンビニ前の駐車場、遊歩道、国体道路整備なでに市が買い取って使いました。借金の残13億5千万円を今回の運動公園整備分として買い戻すことで完全終了となる予定です。
財政面から考えると国の補助を利用することが現時点では最も市民への負担が少ないのではと思っています。ただし大震災の復興費などで地方交付税の改正があればその時は当然修正が必要です。復興について国は国債を発行するようです。
ある市民の方が「あの看板をみると、まるで中津市が30億円余分にあってそれをどう使うかを問うているようですね」と。
お金が無いからこその苦肉の策、私はスポーツ不得手なのでただの原っぱが一番ですが。
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